INTRODUCTION

夢の終わりは人生の結末じゃない。
プロへの道を諦めた英一が、
冴えない大学生活で見つけた
常識破りの挑戦とは―!?

主人公・英一を演じるのは、飛ぶ鳥を落とす勢いの俳優・吉沢亮。共演に、若手実力派・若葉竜也、幅広いジャンルで活躍する落合モトキ、映画・ドラマ界の注目を集める寛一郎。更に、馬場ふみか、川島潤哉、永岡佑、森矢カンナ、中村まことら、確かな実力を持つ面々が顔を揃える。
監督は山田篤宏。2015年の将棋エンタテインメント「電王戦」に着想を得た(★)本作は、第1回木下グループ新人監督賞グランプリに輝く自らのオリジナルシナリオを映画化した記念すべき本格的劇場映画デビュー作となる。
プロになれなかった男と天才との戦いの興奮、緊張感を将棋が分からない人にも伝え、それぞれの苦悩や葛藤を見つめながら、将棋の世界で一度は挫折した英一が新たな夢を見い出し、再生する姿を映し出す。人づきあいが苦手で、人間としても未熟だった彼がプログラミングを通して成長していくそのドラマは、挫折が人生の結末ではないこと、自分が信じるものや好きなことと真摯に向き合えばいつかきっと道が拓けるということを教えてくれ、ひたむきに生きているあなたの背中をそっと押してくれるに違いない。

★・・・2015年に行われた将棋電王戦FINAL第5局、阿久津主税八段 VS AWAKE戦。開始からわずか49分、21手という異例のスピード決着となった。将棋プログラム・AWAKEの開発者は、元奨励会員という経歴の持ち主、また、棋士の手がコンピュータの弱点をついたものであったことから、当時、ネットユーザー、将棋ファンの間で物議を醸した。

STORY

辞めたあと、何をしたらいいのか全然わからなかった。
でも、もし誰も思いつかないような自由な将棋を指す
プログラムを育てることができたら―

将棋を辞めたことにも意味があるかもしれない。

大学生の英一は、かつて奨励会(日本将棋連盟の棋士養成機関)で棋士を目指していた。
同世代の圧倒的な強さと才能を誇る陸に敗れた英一は、プロの道を諦め、普通の学生に戻るべく大学に入学したのだった。
幼少時から将棋以外何もしてこなかった英一は、急に社交的になれるはずもなくぎこちない学生生活を始める。
そんなある日、ふとしたことでコンピュータ将棋に出会う。
独創的かつ強い。
まさに彼が理想とする将棋を繰り出す元となるプログラミングに心を奪われた英一は、早速人工知能研究会の扉をたたき、変わり者の先輩・磯野の手ほどきを受けることになる。
自分の手で生んだソフトを強くしたい―。
将棋以外の新たな目標を初めて見つけ、プログラム開発にのめり込む英一。
数年後、自ら生み出したプログラムを<AWAKE>と名付け、コンピュータ将棋の大会で優勝した英一は、棋士との対局である電王戦の出場を依頼される。
返答に躊躇する英一だったが、相手が若手強豪棋士として活躍するかつてのライバル、陸と知り―。